第一話 事業運営編

第一話

#1 物語コーポレーション元社長が語る 外食の宿命

元株式会社物語コーポレーション 代表取締役社長・CEO
現株式会社ズキュン 代表取締役社長
加治 幸夫 氏

高橋:今日は、ご退任後、4年経ってからのご出演になります。物語コーポレーションでは代表として10年近く経営のかじ取りをされていました。まず物語コーポレーションとはどのような会社かご紹介いただけますでしょうか。

加治:元々和食のお店をやっていて、その後、焼肉、ラーメン、お好み焼き、寿司・しゃぶしゃぶといった郊外の大型のファミリーをターゲットとしたチェーン店を運営している会社ですね。

高橋:加治社長がご入社されるきっかけというのはどのようなものだったんですか。

加治:創業者で会長の小林さんとそれまで業界の先輩後輩みたいな関係で、20数年来の個人的なお付き合いをさせていただいていたんですね。友人を紹介したり、妻を紹介したり、言ってみればスパイを送り込んで物語の情報をたくさん得ようと思って(笑)。好きな会社でしたから。社内報を送ってもらったり、僕も新業態をやったときにメニューを送ったり、そういうやり取りをしていたようなご縁がきっかけです。

外食業の3つの与件

高橋: 14期連続増収増益、既存店は9期連続増収を達成されています。特に既存店の売上をつくる上で大切にされてきたことはどのようなことでしょうか。

加治:外食業って僕は3つの与件があると思っています。宿命というか、抗えない与件があって、1つはお店は動けないということ。出店したら動かせない。だから、周辺の商圏内の方々に気に入ってもらって、どれだけ足繫く通っていただくかのゲームだと思うんですね。

もう1つは参入障壁が低いということ。メーカーさんのように大きな工場を何十億もかけて、あるいは1ロットを回すのに何百万もとかそういう類ではなくて、出そうと思えば一気に店を出せるし誰もが参加できる。だから競合がものすごく激しくて、真似なのか参考にするのかインスパイアなのか、境目なく同じようなことをやっていくと同質化してきます。そうなった時に、開発力を回して新しいことをやっていくことが大事なんですね。

もう1つは、人で基本価値が変わるということですね。今日はシフトが揃わなかったとか、店長に叱られてスタッフが元気がないとか、そういう個人のメンタルとか条件で、オペレーションのレベルが変わってしまうんですね。

例えばラーメンを二人同時に提供しなければいけないけれども、ひとつは先に出ていてもう一つを後から出したというようなミスやズレが起きる。待っていたら温くなるしのびてしまうわけで、商品クオリティを考えたら先にできたものを先に出すのが正しいけど、サービス品質としては同時に提供する方が良いわけです。そういうふうに商品の価値とか、満足の価値が人で変わるというところがあるので、すごく人材が重要になってくると。

まとめると、あくなき開発力をどんどん回していって、地域の中で勝っていくということと、来たお客様をどうやってリピーターにしていくか、リピーターをつくるために人材力を磨くという、この開発力と人材力の二つの力をありとあらゆることをやっていくということですね。

ニーズを捉えた業態変更で売上が10倍に

高橋:その基本戦略に立って10年近く経営された中でどのようなご苦労がありましたか。

加治:そんなにないんですけどね(笑)。1個ヒヤッとしたのは、僕が入った年に上海事務所を立ち上げて中国事業をスタートさせた時ですね。火鍋という大きなマーケットの食べ物に寿司をくっつけて食べ放題にして、中国で誰も見たことのないタッチパネルを導入して、これがザ・ジャパンだみたいな感じでやったんですね。で、すごくうけて、あれよあれよという間に5店舗ほどいったんですけれど、利益の創出が難しかったんですね。

例えば、中国の方はお寿司を食べない。上の刺身だけ食べてご飯が余っちゃうとか。お寿司を食べてくれないとお腹がいっぱいにならないので、成り立たないですね。日本だと終了の5分前にお母さんがお子さんにもったいないから食べちゃいなさいっていうんですけど、中国は、いっぱい残っているのが贅沢という文化があるので、5分前に追加注文するんですね(笑)。で、残して帰るんで儲からない業態になってしまったんです。

高橋:食べ放題は中国だと儲けにくいんですね。

加治:特に中国で当時インフレというか、贅沢なもの珍しいものにいくらお金を使っても厭わないというニーズがあったんですけれども、今考えてみれば、食べ放題業態というのはデフレの日本において成り立つ業態だなと。均一価格はあの当時の、まあ今もそうですけれど、デフレ日本の業態だったのかなと。
それで、5店舗目を業態を贅沢の方に変えて、蟹の専門店にしたんですね。

高橋:なんで蟹にされたんですか。

加治:かに道楽さんが非常に流行っていたんです。来日した中国人の予約で埋まっていたんですが、中国には店がまだない。潜在ニーズはあるだろうと思いました。それで、かに道楽の役員が友人だったので、中国に出店するか聞いたんですね。僕らの後、本物が出てきたらやられちゃいますから。そうしたらその予定はないと。僕ら、かに道楽さんそっくりの店をやろうと思ってるんだけどいいですかって聞いて(笑)。

高橋:ちゃんと仁義を切られたんですね(笑)。

加治:それで、蟹専門の業態をつくったんですね。いろんな種類の活き蟹を生簀に置いて、フレッシュをいつも出せるような、かに道楽さんよりももうちょっと専門性というか高級路線を上海でやってたんです。そうしたら月商400万円しか売れなかった店が4000万円に変わったんですね。

高橋:10倍になったということですか。一発大逆転ですね

加治:飲食業というのはそういう、同じ人が同じ場所でやっても業態がマーケットに対してヒットするかということで大きく変わるんですね。ドラッカーさんが「お客がいるか」「敵は誰か」というこの2つだっておっしゃったんですけど、まさにお客さんがいて、潜在ニーズがものすごくあって、そこにヒットして、敵なしということなので流行ると。

高橋:上海のお店に関しては、加治社長自ら旗を振られていた感じなんですか。

加治:そうですね。比較的そういう感じでやらせてもらってました。業態変更するときも僕の友人のプロデューサーがいて、彼に入ってもらったり、それまでに上海の社長を3人くらい交代しているんですけれども、創業時と、うまくいってチェーン化しようかというときと、やっぱり駄目だから変えようかという時とリーダーの資質が違うものですから、それにあったリーダーを送り込んだり、そういうことをしていましたね。

#2 トップの役割 意思決定を導くために多数決はしない!

代表として受け入れられるために

高橋:1つ目の核心に迫るご質問なんですけれども、加治さんは創業家でもなくプロパーでもなく、かつ代表取締役の就任というのが初めてだったと思うんですけれども、非常にうまくいったというのは、どの辺に秘訣があるのでしょうか。

加治:結果的に就任している間、業績が右肩上がりで伸びて大きな事件や事故がなかったということではラッキーだったなと思います。まあ、いくつかあると思いますね。一つは小林さんの会長と社長という二刀流で、たくさんサポートをしていただきましたね。

もう一つは、社員や幹部が優秀で、彼らと仲良くすることができたのが非常に大きいかなと思います。代表が未経験だった点については、小林さんは、代表の勉強や経験をしてうまくいくわけじゃなくて、代表になってそれを受け入れて専心して努力することによって、だんだん代表になっていくんだという考え方なので、環境が人をつくるという部分もあると思うんですね。

そういう意味では僕は前職のグリーンハウスで24年間、社長と非常に近いところにいて、社長の考え方や行動の仕方をずっと門前の小僧のように見てきたので、なんとなく感覚はわかっていたかなとは思います。

高橋:創業者の会長や役員、社員とも仲良くして会社がうまくいくという話はあまり聞いたことがないような気もするんですが。規律がなくなったり緩んでしまったり、そういうのはなかったんですか。

加治:そこは理念経営の貫徹というのがあって、あとは会議体ですね。役員同士で何でも開示しあって、会長だろうが社長だろうが違うと思ったら何でもいうと、本当にトップが自分の思い通りにしたいと思ったら、みんなをそれだけ説得し、納得させる必要があるんですね。それがトップに求められていることなので、やりたいことがあればまずディスクロージャーをどんどんしていって、理解者・協力者を増やさないと何もできないという形態になっていたんですね。文化・風土も会議体も。

高橋:なるほど。「スマイル&セクシー」という企業理念を掲げられていて、もっとウェットな会社のように見えていたんですけれども、今のお話を伺うと非常に合理的な、何か物事を進めたければ説得しないと進まない、立場や地位も関係ないということでちょっと意外でした。両方の側面を持たれている会社ということ?

加治:そうですね。議論で意思決定を導くというのが一つのポイントで、例えば多数決をしないとかですね。6対4になったとしても、4が6を凌駕する場面もあるわけだし、議論しているうちに着地点が導き出されてくるんですよね。そこまでやると、「俺は反対だった」とか「聞いてない」とかそういうことはないですね。やる時は一枚岩で全員でガーッと行くと。失敗したらまたみんなで違うやり方でやる。議論を尽くしたうえで行動すると本当に一枚岩になれるんですね。冒頭に言った通り、開発力をどんどん早めていかなければいけないので、例えば、営業と仕入れとか、物件開発とか違う部署がいがみ合っている場合じゃないんですね。

高橋:結構専門性も違いますし、役割も責任もバッググラウンドも違うわけじゃないですか。議論を尽くすというのは、出来れば理想と思いつつも、ものすごい時間がかかりそうですし、特に業態開発なんてやってみないとわからないというところが大きいですよね。

加治:業態開発はさっきの蟹の時、あれは3人目の社長がいて、僕と小林さんとプロデューサーと4人でぱぱっとやって、1ヵ月くらいで決めちゃいましたね。

高橋:パッとやる時と、議論を尽くすときがあるわけですか。

加治:4人でも議論を尽くすんですよ。あと例えばラーメンの話だったら、ラーメンの事業部長が最終決定者、焼肉だったら焼肉の事業部長が最終決定者。会長でも社長でもないんですね。僕らは有力な発言者ではあるけれども、最終決定は委ねるんです。

高橋:そのやり方は非常に面白いし成長の源泉になっていたのかなと思うんですが、加治さんが前職から何か持ち込まれた何かはありましたか。

加治:何かあるかな(笑)。グリーンハウスは非常に戦略思考が強かったんですね。給食で始まって、外食やホテルなどの事業ドメインをいっぱい作って子会社化していった。24年間で会社をガバナンスして人を動かすことをずっとやってきたので、人事のやり方とか、事業の再編の仕方とかを物語の中で活かすことはできたのかもしれませんね。

あとはやっぱり健康経営、食を通した健康というのが一つの大きなコンセプトになったので、それを物語でやろうと思っていたんだけど、まったく誰も興味を示さなくて(笑)。健康的な食事って「まずい」イメージがあると。だからいったん健康は置いておこうとなったんだけど、ひとつだけ、糖質カットのラーメンを2年かけて開発しました。メニューとかいろんなものに言葉遣いも含めて表現はある程度してきたかなと思います。

#3 外食の社長に求められる要素 30代若手を後継者に選んだ理由とは

離職を防ぐ秘訣

高橋:外食業界に限らず、離職率をいかに抑えるかというのは一大テーマです。物語さんは非常に離職率が低いようですが、どのようなお取り組みをされていましたか。

加治:動物って動く物って書いて動物と言うじゃないですか。動物が動く理由は二つだという話があって、一つは快いものに近づく、もう一つは不快なものから遠ざかるというのがあるんですね。人間も動物だから、会社が好きとか自分が大事にされているとかそういう心理的安全性がものすごく重要なんです。だから理念や、習慣文化・風土をたくさんの言葉で発信して、それを個人個人が感じられるようにする。きつかったりつらかったりしたときに、最後に踏みとどまる理由として、ここが好きという感情がベースにないとダメだと思うんですね。ここが好きと思えるためにはどうしたらいいかというのがたくさんあって、それを人材力と言っていたんですけれども、基本の基本は会社が嫌いにならないということだと思いますね。

高橋:なるほど。会社に対する帰属意識とか、不快にならないというのは具体的にどんな施策があったんですか。

加治:会社に対する施策というのは僕が入った時に「スマイル&セクシー」という企業理念とそれに付随する言葉がたくさんあったんですけれども、いろんな人に「どれが一番気に入っているの」と聞いたら、みんな違うことを言うんですね。これは体系化しなくてはいけないなと思って僕が「物語レシピ」というのを作って、いろんな理念のたくさんの考え方や言葉を体系づけて、これをみんなのバイブルにして、常に持ち歩いて読み合わせをしたり意味を語ったりずっとやっていたんですね。これは毎年変えるんです。

高橋:毎年変えるんですか。

加治:順番を変えたり、文言をいじる時はいじる。理念も鮮度が大事で。ページネーションを変えたりね。表紙のデザインを変えたり。

高橋:面白いですね。理念ブックをレシピと呼んでいるのも面白いなと思いましたし、伝統的なものほどレシピが時代に合わせて変わっているみたいな話を聞いたことがあるんですけれども、この「物語レシピ」企業理念も、時代に合わせて変えているということなんですね。

加治:そうです。去年と変わらないじゃんというのもあるんですけど、目次を付けるようになったり、行動指針の横に自分で点数をつけるとか、人に点数をつけてもらうとか、その年その年で必要だなと思ったことをやっていくという感じですかね。

高橋:この冊子自体は加治さんが社長になられてから始めたんですか。

加治:そうです。翌年から始めていますね。僕が最後に作ったのはVol.9ですけれども、今は12くらいまでいっていると思うんですね。1年経ったときにどれだけこれがボロボロになってどれだけいろいろなことが書き込まれていて付箋が貼られて、そういうのを一つの勲章にしようみたいなそういう文化かな。

ブレークスルーのために全てを見直す

高橋:会社の売上が必ずしも調子よくなかった時期もあると伺っているんですけれども、伸び悩みの時期から増収増益基調になったその変化のポイントは何かございますか。

加治:僕が入ったときはもう増収増益基調になっていたんですけれども、ただやっぱり踊り場って必ず出てきますね。あと地域によっては同業他社を避けて出店しようとか、出店戦略も相手によって変わることがあるんですけれども、僕がいた最後の頃かな、焼肉きんぐをさらに成長軌道に乗せるには、競合が隣に来ても負けない焼肉きんぐを作らなきゃというところに立ち返って、もう一度商品やサービスや店舗とかすべてを見直して磨き直したという時期はありましたね。

どんな業態でも伸びるときもあれば踊り場もあるし、競合にやられる時もあるし、そういう中でどうやって右肩上がりを作っていくかということですから、開発の手を緩めないということと、人材をどうやって楽しく明るく挨拶ができるようにしていくか、その二つしかないですけれどもね。

高橋:開発力というのが捉えにくいところもあったんですけれども、業態を作る上で、競合と商圏が被ったときに勝てるか勝てないかを一つのバロメーターにされていたということですか。

加治:既存業態はそうですね。マルチブランド戦略なので、ぶつかってダメだった時は業態変更もやれますね。一つの地域の中で、焼肉の隣にお好み焼きがあって、その100m先でラーメンをやっていて、また違う業態があると。違うブランドなので同じエリアの中でいろんな商売ができるという。ネスレさんと同じ考え方ですね。エビアンとコントレックスとかいろいろな水があるんだけれど、実はネスレというね。

いろんな業態いろんなブランドで占有していくというのもあるし、業態を変えない場合は、商品開発、看板を変える、外装を変える、再投資をどんどんしていくわけですね。再投資を惜しまないというのがすごく大事で、それによって顧客を呼び戻すことができるし、今まで気になっていたけれど入らなかった人を取り込むことができるという、二つの意味での開発ですかね。

高橋:業態を変えずに磨き込むケースと、変えてしまってドミナントとして出店数を増やすということですね。外食業の出店の様子を見ていると、戦国時代の国盗り合戦のような感じがしますよね。

加治:本当にそうですね。ちょっと手を抜いたらすぐやられるので。

役員にもなっていない若手を次期社長に抜擢

高橋:二つ目の核心的な質問なんですけれども、突然4年前、ご退任というニュースが流れ、かつご後任は30代半ばのお若い加藤さんを選ばれたわけですが、そのいきさつというのはどういうものだったんですか。

加治:2020年に退任したんですけれども、2018年と2019年に心臓と首と2年続けて大手術をしたんです。つまり身体がフルスペックじゃないんですね。外食の社長はやっぱり、新しい店ができたらどんどん食べに行って、4,5軒平気ではしごして、心身ともに健康でアクティブでアクションが早いことが求められると思うんですね。特に、我々は開発力と人材力を大事にしていましたから、そういう意味で重要視していました。加藤は当時役員にもなっていませんでしたが。

高橋:そうでしたっけ?役員にもなっていない?

加治:なっていない。ただ僕は、入ったときから目をつけていて、当時店長だったんですけれど、それから7年間の間に8回くらいジョブローテーションしてもらっているんですね。

高橋:1年に1回以上(笑)。

加治:最後の3年くらいは半年ごとくらいで(笑)。彼がプロパーで理念を最も習得していて、なおかつ体現者であるということが非常に大きいですし、開発的な能力、自分が色々食べに行ったり、自己投資をたくさんできる人だったんですね。食べ物屋のトップは外食のお客のプロじゃないとダメなんですけれども、彼はその道をひた走っていたし、そういう意味では理念の体現者であり、飲食業の社長としての資質がすごくあって、なおかつマーケティング感覚がある。僕と一緒で経験はないけれども、彼だったらできるんじゃないかなと小林さんと決めましたね。

高橋:当時、現加藤社長は、34とかですね。小林さんと加治さんが良かったとしても、周りが大変だったんじゃないですか。なんで加藤さんなんだという話になりますよね、普通。

加治:加藤を育てた人とか、入社した時の事業部長とか、師匠みたいな人たちがいるわけですが、彼らが今後部下になるわけで、小林さんと僕でしっかり礼を尽くして理解してもらいたいと説得しました。あと、彼らも抜擢人事されたり落とされたりまた上がったりということをやってきている連中なので、抜擢人事そのものはそんなに驚かないんですね。加藤の話をした時も、そうだろうねみたいな反応もありましたからね。

高橋:当時役員でもなかったわけですよね。そんなに社内で目立ってたは目立ってたんですか。

加治:そうですね。最後の3年は本当に半年ごとにジョブローテーションでしたから。あいつ何かになるだろうなとはみんな思ったんじゃないですかね(笑)。

「ハートに刺さる」ズキュン設立

高橋:最後に、物語コーポレーションを退社されてから、株式会社ズキュンを設立されましたけれども、事業、会社について教えていただけますか。

加治:事業としては、スパイスカレーのお店を五反田と渋谷の2店舗でやっています。あと顧問をやったり、講演をしたりというのもズキュンの事業の中に入っています。そういったことで会社を興しました。ズキュンというのはハートに刺さるという意味です。特に食べ物なんてハートに刺さるものじゃないと意味がないんじゃないかと思っていて。何がハートに刺さるのか、何がコンセプトなのか、何が強みなのかというのを大事にして商売をしていく必要があると思っています。個人会社なのでふざけた名前でもいいかなと。よくバキュンとかドキュンとか間違えられるんですけど(笑)、ズキュンにしたんですね。ハートに刺さる外食ビジネスを目指したいと思ったんです。

高橋:ありがとうございます。こちらの話は第2部の方で詳しくお聞かせください。

 

※内容や人物については取材当時のものであり、最新の情報と一致しない場合があります。