セミナーレポート「イノベーションを起こす組織」および「導入企業様ユーザー会」

2018年10月17日に虎ノ門ヒルズにて、当社主催セミナーを開催致しました。
第一部では、サービス業の経営層の皆様や関係者を約200名お招きし、「イノベーションを起こす組織」と題して組織マネジメントの本質について各界の著名人にお話頂きました。IT導入によりサービスの価値創造プロセスのスピードが速まる中、イノベーションを生み出す組織マネジメントとはどのようなものか、リーダーには何が求められるのか。最新の経営学と実務の具体例を交えお話いただきました。
第二部では、導入企業の代表者様約50名をお招きして、ClipLineの概況および新サービスのご紹介、他社様の事例を当社取締役の金海よりお話いたしました。懇親会では、ClipLineの活用度や活用上の創意工夫などの観点からさまざまな「No.1」を表彰させていただく発表会を実施いたしました。

 

■セミナープログラム
第一部:イノベーションを起こす組織

1.基調講演『イノベーションを起こす組織』 一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏
2.主催者講演『サービス業における変革』 ClipLine株式会社 代表取締役 高橋勇人
ClipLine株式会社 取締役 遠藤倫生(デモンストレーション)

3.パネルディスカッション
『先行企業における組織変革の実践』
~多店舗ビジネスの経営/ オペレーション改革者が
語るその舞台裏~

株式会社ティップネス 取締役執行役員 小宮克巳氏
吉野家ホールディングス 執行役員 鵜澤武雄氏
株式会社アイセイ薬局 薬局運営本部 本部長 牧野透氏
モデレータ 一橋ビジネススクール 准教授 藤川佳則氏
4.特別講演『サービスマネジメントの新しいレンズ』︓
デジタル×グローバル時代の「サービスプロフィット
チェーン」と「ClipLine」の可能性
一橋ビジネススクール 准教授 藤川佳則氏
第二部:導入企業様ユーザー会
1.ClipLine新機能および事例紹介
‐新人教育の取り組み
‐現場のノウハウ還流
‐店舗の活用定着化の工夫
‐活用分析とそれに基づく活性化と店舗の出来栄えチェック
(遠隔マネジメント)
ClipLine株式会社 取締役 金海憲男       
2.導入企業代表皆様による懇親会とClipLine大賞2018の
発表、表彰
 ClipLine一同

 

第一部「イノベーションを起こす組織」
■基調講演『イノベーションを起こす組織』一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏リッチテキストを入力してください

SECI モデルを提唱し、知識経営の生みの親と言われる野中郁次郎・一橋大学名誉教授の基調講演では、イノベーションは人と人との関係性の中で相互作用を通じて生まれるものである、という指摘から始まり、デジタル時代の現代においては、アナログの復活が特に重要であり、人と向き合いいきいきとした対話をすることが創造性を生むこと、また、IQ だけではなくやり抜く力・コミュニケーション力、頭脳だけでなく身体性が重要であることなど、イノベーションに必要なキーワードを紹介した上で、価値創造の基盤である共感の重要性が増していると説きました。
最後に、一人ひとりがもつ潜在能力を生かしながら、日々変化するなかで組織的にダイナミックに普遍を求めていくことが重要であり、昨今のテクノロジーの発展の中で、共感の場を創造する手段として、動画に眠る情報量の豊かさに触れました。直観的な経験を共有し、身体や無意識を共有しやすい動画の有益性を指摘し、動画を使った教育システムを提供しているClipLine であれば、1 対1 の共感の場を出発点として、1 対多の情報共有へと発展させていくことができるプロセスと、メンバー一人ひとりが自ら知識創造にコミットしていく場を提供できるのではないかと期待して講演を締めくくりました。

■主催者講演『サービス業における変革』
ClipLine 株式会社 代表取締役 高橋勇人
ClipLine株式会社 取締役 遠藤倫生(デモンストレーション)

主催者講演では、当社代表の高橋より、AI時代における人を育てることの重要性をお話しました。そもそもサービス産業には、無形性、同時性、消滅性、異質性というデータになりづらい特徴があり、AI にするための業務がデータ化されていないと考えられ、業務をAI に置き換えるのではなく人を育てる仕組みに投資すべきだと主張しました。実際のOJTは無形でコストとして消費されるが、ClipLine のような非対面OJTであれば資産として蓄積されることを改めてお話しました。財務効果事例としては、全店導入後、顧客満足度向上に伴い、昨対売上を13 ヶ月連続で更新した例や、毎月昨年対比110%を達成するような売上向上につながった例をお話しました。

ClipLineの機能紹介では、取締役 映像部門統括の遠藤より実機を使ったデモンストレーションを行いました。

■パネルディスカッション『先行企業における組織変革の実践』
~多店舗ビジネスの経営/ オペレーション改革者が語るその舞台裏~
株式会社ティップネス 取締役執行役員 小宮克巳氏
吉野家ホールディングス 執行役員 鵜澤武雄氏
株式会社アイセイ薬局 薬局運営本部 本部長 牧野透氏
モデレータ 一橋ビジネススクール 准教授 藤川佳則氏

先行導入企業3社の代表者様をお招きしてのパネルディスカッションでは、導入前の課題や導入時の苦労、導入後の変化について、現場での具体例を交えてリアリティ溢れるディスカッションが展開されました。最先端の知は本部ではなく顧客と接している現場で生まれ、他の店舗に展開することが重要であり、また、現場は本部が知り得ないような発見やアイデアに溢れ、まさに顧客とスタッフが価値を共創している様子を改めて認識したことを教えて頂きました。新規のツールを導入する時の苦労や対応策、成果が離職率削減や売上向上などの数値として定量的に表れた事実も語られました。

特別講演『サービスマネジメントの新しいレンズ』︓
デジタル×グローバル時代の「サービスプロフィットチェーン」と「ClipLine」の可能性
一橋ビジネススクール 准教授 藤川佳則氏

冒頭で藤川氏は、あらゆるビジネスにおける『価値づくりのメカニズム』を研究する「サービスマネジメント」という学問分野を紹介しながら、従来のように『組織の中に人・モノ・カネ・情報といった経営資源を保有し、組織の中の活動を組み合わせ最終的に製品・サービスを組成し、顧客に価値を認めてもらい購入してもらう』といった「バリューチェーン」の考え方に代表される、我々が慣れ親しんだレンズ(フレームワーク)が成り立つ前提が変わってきていると指摘しました。本部が知っていること知らないこと・現場が知っていること知らないことをマトリクス化してみると、従来のマニュアルで可視化されるのは、本部も現場も知っているセルだけであり、今後最も価値を創出するのは、本部も知らず現場も無意識的に実施している行動、まだ言葉にもなっておらず無意識的に実施している行動が組織的な知識として集約されることで、大きな価値を生み出す母体になると考えられると今後の展望を述べました。最後に、動画を使った双方向の教育・コミュニケーションシステムであるClipLine は、本部も知らず、現場やお客様が無意識にとっている行動を動画で吸い上げることで、新しい価値創造を促進できるという仮説を述べ、第一部を締めくくりました。

 

第二部 導入企業様ユーザー会
■ClipLine新機能および事例紹介 ClipLine株式会社 取締役 金海憲男

第二部では、取締役 金海より、概況のご報告と新機能や新サービス、導入事例のご紹介をさせて頂きました。ご要望の多い事例紹介につきましては、テーマ別に「新人教育の取り組み」、「現場のノウハウ還流」、「店舗の活用定着化の工夫」、「活用分析とそれに基づく活性化と店舗の出来栄えチェック(遠隔マネジメント)」をクライアント名とともに具体的な用途や成果をお知らせいたしました。来場されたそれぞれの企業の代表の方が、社に内容を持ち帰って拡散していただけるという声も聞かれました。

■導入企業代表皆様による懇親会と「ClipLine大賞2018」の発表、表彰
懇親会では、ClipLineの活用度や活用上の創意工夫などの観点からさまざまな「No.1」を表彰させていただく「ClipLine大賞2018」の発表会を実施いたしました。登録クリップ数No.1、再生回数No.1など、さまざまなNo1を当社から選出させていただき、表彰、粗品を進呈いたしました。受賞スピーチの中でもClipLine活用のヒントをお話くださった企業様が多く、当社としても新しい発見や気づきを頂けました。今後とも、皆様の成果創出に向けて引き続きご支援させて頂きます。
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