生成 AI を開発プロセスに導入しプロダクトの大幅アップデートを実現

ClipLine 株式会社は、ChatGPT を始めとした生成 AI を開発プロセスの中心に置いた体制を構築し、プロダクトの飛躍的な進化に向けて取り組むことをお知らせします。

当社は、「『できる』をふやす」をミッションに掲げ、GDPの約7割を占めるサービス産業の労働生産性向上に向けて、動画マネジメントシステム「ClipLine」の提供を行ってまいりました。吉野家を始めとした外食企業の導入から始まり、小売、介護、運輸など様々な生活サービス領域で広く活用され、現在は約15,000店舗、41万人に活用されています(2022年8月時点)。更なる機能強化を促進するため、生成AIをプロダクト開発の中心に組み込み、より経営に寄り添うサービスへ進化させてまいります。

■代表取締役社長 高橋 勇人のコメント

多店舗展開ビジネスの構造上の課題である「伝言ゲーム」を解消し、現場ではたらく人の「できる」を増やしたいという思いからClipLineの開発を始め、ローンチから丸9年になろうとしています。当初から、教育や指導は教える側の都合ではなく、教わる側の視点を基準に行われるべきであると考えており、従業員ごとの役割や習得レベルに応じたコンテンツの出し分け機能を実装するなど、パーソナライズに重点を置いて機能のアップグレードを重ねてきました。

多店舗展開ビジネスには、顧客接点となる現場の従業員ひとりひとりの提供サービスの品質が顧客満足度を決定するという特徴があります。そのため、業績向上には徹底した従業員教育が必須と言えますが、慢性的な人出不足で指導側は教育時間が捻出できず、また新人側は十分に教えてもらえず離職が止まらない、そのため現場のレベルアップや品質維持がおぼつかないという悩みを多くの企業が抱えてきました。その課題に向き合うため、ClipLineでは、指導時間の削減や教育内容の標準化に加え、教わる側の従業員がいつでも何度でも必要な動画を再生して自分のペースで学習できる環境を構築してきたのです。また、スマートフォンで移動時間などに利用できる「パーソナル版」もリリースするなど、個別学習環境の充実に努めてきました。

それでも未だ道半ばであると自認する中で、近年、目覚ましい発達を遂げるChatGPTを始めとした大規模言語処理モデルの登場により、個別学習環境を一足飛びに進化させる地盤が整ったと認識しています。生成AIをサービスに組み込むことで、例えば従業員の個別理解をさらに深めた上で、コンテンツの精度を高めていくことが可能です。また、近い将来GPT-4のようなマルチモーダル(※1)な基盤モデルを活用すれば、ClipLineに登録された動画ひとつひとつの価値が飛躍的に向上することにもなるでしょう。 このたびの開発体制の強化を通して、店舗や拠点ではたらく人々をより深く理解し寄り添うことで、現場力向上支援のプロダクトとして圧倒的な進化を遂げていきたいと考えています。

(※1)テキストだけでなく画像、動画、音声など複数の要素を組み合わせて処理・伝達を行うこと

 

■AI活用によって迅速に実装予定の機能 

1.FaceCraft -フェイスクラフト-

アカウント作成時に登録する顔写真を加工できる機能です。ClipLineでは同じ場所ではたらくメンバーの相互理解促進のため、顔写真の登録を必須としています。実際の顔写真を登録することに抵抗を感じるという人でも気軽に登録できるよう、簡易加工機能を実装します。本人であることが推定できる範囲の加工がワンクリックで可能です。

2.動画の即時テキスト化

ClipLineに登録された動画を自動でテキスト化し、検索や管理面での利便性を向上させる機能です。これにより、従業員一人ひとりが、自分のスキルレベルやタイミングに合わせた適切なコンテンツに素早くアクセスできるようになります。

 

3.多言語翻訳機能

登録された動画の音声を自動的に外国語に翻訳する機能です。人の手を介さずとも外国籍人材に適した教材が整備できます。

 

4.ChatMentor -チャットメンター
従業員個人にカスタマイズされたAIチャット形式のメンターが、店長業務において最も負荷が高いとされるアルバイト教育やモチベーション管理を代行します。従業員のプロファイルを事前にインプットしておくことで、個別最適なアドバイスをすることが可能です。アルバイトだけでなく店長向けのメンターも実装します。

※画像やイラストは開発前のイメージです。実際の実装画面とは異なる場合があります。

以上は直近で実装予定の機能例です。さらに複雑な機能も技術検証しながら実装していく見込みです。

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